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グランドピアノ(メーカー機種比較):ザウター(SAUTER)先ほどのページでは、ピアノの種類・仕様の違いをお知らせいたしましたし、 また、ピアノ業界の裏事情もお分かりいただけたと思いますので、 もうすでに皆さんは、十分ピアノを比較するための基礎知識は修得しました。 さて本題のメーカー別の機種比較ですが、 カタログ・パンプレットには、良い事ばかりが列記されておりますが、 どんな世界の名器と言われる楽器であっても、短所はございますので、 実際に演奏されないで飾っておくだけという事であれば別ですが、 楽器としていろいろな曲を演奏するという場合ですと、 そのメーカー・機種が持っているこだわりをご理解いただく事が重要です。 (8)ザウター(SAUTER)(機種ラインナップ一覧はこちらです。) こちらは、ドイツで製造されているピアノブランドの1つです。 輸入アップライトピアノのページでも、ピックアップしておきましたが、 ピアノの性能・外装・価格を総合的に比較した場合、 おそらく一番コストパフォーマンスの高いピアノの1つになると思います。 (ア)長所 まず、設計思想が響板を薄くすることによってより響きやすくするということで、 ちょうどベヒシュタインと正反対のアイディアが入っています。 ただ、響板を薄くするのではなく、弦の張力は全て金属部分で支えるため、 強い張力にも耐えられる鋳物が組み込まれている点で、 高い耐久力と豊かな響きを両立することが出来ています。 その他、弱打〜強打の変化にピアノがその音色の変化で対応してくれるので、 力強い響きという面だけでなく、繊細な響きも作り出せるので、 かなり幅広い演奏に対応出来る点もまた魅力です。 また、ピアノメーカーの中でも最も高い外装技術を持っているメーカーの1つなので、 見た目の豪華さもひときわ際だっているピアノでもあります。 (イ)短所 こちらのピアノは、響板を薄いという点がメリットでもありますが、 重厚な響き・透明感のある響きという点では不向きな作りになっています。 また、このピアノも輸入ピアノ独特の個性ある音色を持っているので、 調律・調整の出来不出来は、明確にその音の良し悪しに出てきます。 ただ楽器の作り自体については、かなり丁寧な作りになっておりますので、 響板を薄いという点での耐久性という面でのデメリットは、 高い製造技術で十分カバーされております。 (ウ)総括 ザウターの場合、デルタという奥行き185センチのピアノが、 その中心モデルに位置しておりまして、定評のあるモデルになっています。 なお、お値段は400万円前後ですので、 少し輸入ピアノの中でも高い方の部類に入りますが、 品質・外装・価格を総合的に判断しますと、かなりお買い得度は高いと思います。 |
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